首から?腰から?会釈やお辞儀はどこから曲げる?

ここ数年、「カメ人間」が増えています。決してカメが進化して人間になったという話ではありません。正しい会釈、正しいお辞儀の仕方がわかっていないのか、首だけひょこひょこ前に出して礼をしたつもりでいる人のことを、まるでカメが甲羅から首を出したり引っ込めたりしているように見える様子を指しています。

・礼をするときは「背筋を伸ばし、腰から曲げる」

正しい会釈やお辞儀の仕方は、デパートのエレベーターガールや、CA(キャビンアテンダント)が搭乗口で乗客に対してするシーンがいいお手本になります。どちらも手は前で重ね、背筋を伸ばして腰から体を曲げているのを想像できるでしょうか。その時、決して首は動かしていません。首を上下に動かすことを、「うなずく」と言いますが、「うなずき」は礼ではありません。話の内容に同意したり、理解したりしたときにする動作です。「おはようございます」と首だけ動かすのは、社員から声をかけられた上司が、「うむ。」という意味合いで行うことがありますが、あくまで目上の人が挨拶を聞いて「うなずいた」だけのことです。

・曲げればいいというものでもない

では、背筋を伸ばして腰から思いっきり頭を下げればいいのかというと、そういうことにもならないんです。状況に応じて、適度な角度で礼をするのが、正しい会釈・お辞儀です。先に書いた例では、エレベーターガールもCAも、90度腰を曲げてお辞儀をしていないのは解るでしょうか。せいぜい15~30度くらいの角度で止めています。教育の行き届いたスーパーでも、レジ担当の方は同様のお辞儀をしつつ、「ありがとうございました」と言っています。90度まで頭を下げている代表例は、不祥事を起こした会社の記者会見で、関係者が「深くお詫び申し上げます」といった後に深々と頭を下げているシーンでしょう。

簡単に理解する方法として、「おもてなし」のときは15~30度ほど、謝罪などのときは深く頭を下げるといいでしょう。くれぐれも首だけ動かして「うむ。」という態度と受け取られないように気をつけましょう。